胃がんについて
胃がんの90%以上を占める腺がんは、まとまって増殖する分化型と、バラバラに増殖する未分化型に分けられます。未分化型の中には進行が速いスキルス胃がんが含まれます。スキルス胃がんは若い世代の発症も多く注意が必要ながんですが、ほとんどの胃がんは時間をかけてゆっくり増殖します。
胃がんの原因
ピロリ菌は主に井戸水などを介して感染すると考えられていて、上下水道が完備された先進国では感染率が低下していますが、日本では中高年層を中心に現在もやや感染者数が高い状態が続いています。ピロリ菌に感染していても除菌治療に成功することで炎症の再発を大幅に抑制できます。ピロリ菌の除去によって炎症の進行を止めることで、胃がんリスクが上昇する萎縮性胃炎への進行も抑制できます。ピロリ菌感染が疑われたら感染検査を受け、陽性の場合には除菌治療をおすすめします。
胃がんの症状
早期胃がんは症状を起こすことがほとんどないため、自覚症状がない段階で検診として早期胃がん発見が唯一可能な胃カメラ検査を受けることが重要です。また、胃がんはかなり進行してからも自覚症状に乏しく、転移した先で症状を起こしてはじめて発見されることも少なくありません。
そもそも、進行した胃がんでも起こる症状は、胃痛、胸やけ、吐き気、食欲不振、飲み込みにくさなどであり、食べすぎなど日常的な原因で起こる症状と変わりがありません。こうしたことから、不調があっても市販薬で症状を解消しているうちに進行させてしまうケースもかなりあります。慢性的な胃の症状がありましたら、早めに消化器内科を受診しましょう。
当院の胃がん検査
胃カメラ検査では、疑わしい組織を採取して病理検査が可能ですから、確定診断につながります。また、採取した組織を調べることでピロリ菌感染の有無も確かめることができます。
高機能な極細スコープですから、嘔吐感を起こしにくい経鼻検査も可能ですし、鎮静剤を用いて眠っているようなリラックス状態での無痛検査にも対応しています。胃カメラ検査に苦手意識がある方もお気軽にご相談ください。